Windows 11のWSL2へのWordPressのインストール

レンタルサーバー(Ubuntu 20.04)で動作しているWordPressのバックアップをWindows 11でWSL2を使って動作させる手順のメモになります。今回はWindows 11のPC上でのWordPressのインストール手順までメモに残しました。

1. Windows 11にWSL2 (Windows Subsystem for Linux 2)をインストール

Power Shellを管理者権限で起動し、下記のコマンドを実行します。

wsl --install

インストールが完了したら、Windows 11のPCを再起動します。
再起動後、Ubuntuが起動され、ユーザー名とパスワードを入力します。これでインストール完了になります。

補足:
wslをアップデートするには下記のコマンドを実行します。

wsl --update

インストール可能なLinuxのディストリビューションは下記のコマンドで確認できます。

wsl --list --online

例えば、Ubuntu 20.04をインストーする場合、下記のコマンドを実行します。

wsl --install -d ubuntu-20.04

2. Ubuntu 20.04でのWordPress動作環境の準備

通常のUbuntu 20.04でのWebサーバー環境の構築と同様、下記のようにして構築できます。

2.1. Ubuntu 20.04にインストール済みのパッケージを最新版に更新する。

sudo apt update
sudo apt upgrade

2.2. apache2のインストール

sudo apt install apache2

2.3. apache2の設定の変更

下記のファイルをエディターで編集し、.htaccessファイルによる設定の変更を有効にします。

/etc/apache2/apache2.conf

apache2.confの下記の箇所を下記のように変更します。
(Directory /var/www/ の AllowOverride None をコメントアウトし、AllowOverride All を追加します。)

<Directory /var/www/>
        Options Indexes FollowSymLinks
        # AllowOverride None
        AllowOverride All
        Require all granted
</Directory>

2.4. MariaDBのインストールとセットアップ

MariaDBのインストール

sudo apt install mariadb-server mariadb-client

MariaDBのインストール後、下記のコマンドを実行し、MariaDBを起動します。

sudo service mysql start

MariaDB起動後、下記のコマンドを入力してデータベースアクセスに制限を課します。

sudo mysql_secure_installation

2.5. phpのインストール

sudo apt install php php-cgi libapache2-mod-php php-common php-pear php-mbstring
sudo apt install php-fpm php-common php-mysql php-gmp php-curl php-intl php-xmlrpc php-gd php-xml php-cli php-zip

2.6. apache2の起動と動作確認

下記のコマンドを実行し、apache2を起動します。

sudo service apache2 start

ブラウザのURL入力欄に下記のように入力し、apache2の動作確認をします。

http://localhost

ブラウザに下記のように表示されます。

2.7. phpの動作確認

下記のコマンドを入力して php の動作確認の準備をします。

sudo echo '<?php phpinfo(); ?>' > /var/www/html/index.php

ブラウザのURL入力欄に下記のように入力し、phpの動作確認をします。

http://localhost/index.php

下記のように表示されます。(このファイルを公開サーバーに置く場合、ファイルをすぐに削除するかアクセス制限をかけた場所に置くようにします。)

3. WordPressのインストール

3.1. WordPressのソースコードのダウンロードと展開

下記のコマンドでWordPressの最新版をダウンロードします。

wget https://wordpress.org/latest.tar.gz

wgetコマンドが見つからないときは、下記のコマンドでwgetをインストールします。

sudo apt install wget

ダウンロードしたlatest.tar.gzを下記のコマンドで展開します。

tar xvzf latest.tar.gz

展開して生成された wordpress ディレクトリを /var/www/html 以下の適当なディレクトリに移動させます。(ディレクトリ名 wordpress を変更しても大丈夫です。)

下記のコマンドは、wordpress ディレクトリを /var/www/html/wordpress に移動させる場合の例になります。

sudo mv wordpress /var/www/html

下記のコマンドを実行し、wordpress ディレクトリ内の全ディレクトリとファイルの所有者を www-data に変更します。(下記のコマンドは展開して生成されたディレクトリを /var/www/html/wordpress に移動させた場合の例になります。)

sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html/wordpress

3.2. WordPress用データベースの準備

MariaDBのMySQLデータベースに下記のコマンドでアクセスします。

sudo mariadb

MariaDB上で下記のコマンドを入力し、wordpressという名前でwordpress用のデータベースを作成します。

MariaDB [(none)]> CREATE DATABASE wordpress CHARACTER SET utf8;

MariaDB上でコマンドを入力し、 wordpress のデータベースにアクセスするデータベースユーザーを作成します。下記のコマンドは、wordpressuserというデータベースユーザーを、aY98njLbHy46nmというパスワードを指定して作成する場合の例になります。

MariaDB [(none)]> CREATE USER 'wordpressuser'@'localhost' IDENTIFIED BY 'aY98njLbHy46nm';

wordpressuserにデータベース wordpress への全てのアクセス権を付与します。

MariaDB [(none)]> GRANT ALL PRIVILEGES ON wordpress.* TO 'wordpressuser'@'localhost';

3.3. WebブラウザからWordPressをインストール

Webブラウザから3.1.で展開したディレクトリにアクセスします。
/var/www/html/wordpress に展開したディレクトリを置いた場合、下記のURLを入力してページにアクセスします。

http://localhost/wordpress/

Webブラウザでページにアクセスすると、下記のように表示されます。

Englishを選択して次に進む場合、下記のように選択して Continue をクリックします。

Let’s go!をクリックします。

WordPressが使用するデータベースに関する情報を入力します。
3.2.でWordPress用データベースを準備した際に入力した情報を入力し、submitをクリックします。

下記のように表示されます。Run the installationをクリックします。

下記のように表示されるため、Site Title、Username、Password、Emailを入力し、Install WordPressをクリックします。

下記のように表示されたらWordPressのインストールは完了です。

WebブラウザのURL入力欄にもう一度下記のように入力してアクセスすると、WordPressインストール後のWebページが表示されます。

http://localhost/wordpress/

例えば、下記のようなページが表示されます。

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